レポート
群馬・こんにゃく芋でのグルタチオン試験 ー 葉色(SPAD値)



群馬・渋川の圃場から──グルタチオンの実証試験、その途中経過を見てきました!
今年の5月からスタートした、群馬県渋川市・八高農園様でのグルタチオン粒剤の実証試験。
今回は、7月31日に再び圃場を訪問し、夏の生育状況を確認してきました!
現地では、日照りの中でもしっかりと葉を広げたこんにゃく芋たちが元気に育っており、圃場全体の落ち着いたたたずまいからも、着実な生育の様子が伝わってきました。

【試験概要】
今回の実証では、3つの異なる条件で比較を行っています。
試験区①:慣行施肥(窒素8kg/10a)+グルタチオン粒剤3kg/10a
試験区②:減肥(窒素3.2kg/10a)+グルタチオン粒剤3kg/10a
対照区:慣行施肥(窒素8kg/10a)のみ(グルタチオン無施用)
いずれも、5月上旬にグルタチオン粒剤を散粒機で施用し、品種は「みやままさり(2年生)」を使用しています。
1区画あたり19a、合計で57aの試験規模です。

【SPAD値に明確な差が!】
7月末の生育状況を把握するため、各区画においてSPAD値(葉のクロロフィル量の指標)を調査しました。
その結果は、以下の通りです。
区画 | SPAD値(苗10本の平均) |
|---|---|
対照区(慣行のみ) | 37.8 |
試験区①(慣行+グルタチオン) | 43.3 |
試験区②(減肥+グルタチオン) | 45.9 |
グルタチオンを施用した区画はいずれも、対照区と比べて明らかに高いSPAD値を示しました。
特に、窒素を60%削減した試験区②が最も高い値となった点は非常に興味深い結果です。
【グルタチオンに期待される働きとSPAD値の関係】
グルタチオンは、植物が光合成を行う過程で発生する酸化ストレスを軽減する機能があることが知られており、葉緑素の分解を抑える働きが期待されています。
その結果、葉色(クロロフィル量)を保ちやすくなる=SPAD値が高くなるというのが、グルタチオンを活用した肥料に対する仮説の一つです。
今回の試験では、窒素肥料を大きく削減してもSPAD値が低下せず、むしろ最も高い値を示したことから、まさにこの仮説に合致するような結果となりました。
もちろん、SPAD値はあくまで途中段階の一指標ですが、“減肥+健全生育”の両立が可能かもしれないというヒントが、現場のデータから少しずつ見えはじめています。
【今後に向けて】
この調査は、まだ生育途中段階でのものです。
今後は9月頃に再び現地を訪問し、苗丈や根張りの具合などについても評価を実施する予定です。
グルタチオンがどのような形で作物全体の健全な育成に寄与するのか、引き続きじっくりと見守っていきます!
WAKUでは、今後も生産者の皆さまと連携しながら、現場に根ざした検証を積み重ねてまいります。
次回のレポートも、どうぞお楽しみに!
この記事を書いた人
Hiroki Katanoda
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