2026.9.22

一般コラム

秋冬作の定植後に活着が悪い原因と対策|根張り・初期生育を安定させるポイント

秋冬野菜の定植では、育苗期の残暑から、定植後の低温・低地温へと環境が大きく変化します。
キャベツやブロッコリー、レタスなどで、定植した苗がなかなか動かない、葉が萎れる、根張りが弱い、株ごとの生育がそろわない――。こうした活着不良は、単純な水不足だけでなく、温度変化、根傷み、過湿、根域環境などが重なって起こります。
まず基本的な栽培環境を整えたうえで、植物自身が環境変化へ適応する力をどう支えるかも、秋冬作の初期生育を考える一つのポイントです。


秋冬作で活着が悪くなりやすいのはなぜ?

秋冬作の難しさは、育苗から定植後にかけて環境が大きく変わることです。
秋口はまだ高温になる日がある一方、朝晩は徐々に冷え込み、定植後は地温も下がっていきます。
こうした時期には、

  • 残暑による苗の消耗

  • 定植時の根傷み

  • 地温低下による根の動きの鈍化

  • 曇天や降雨による過湿

  • 育苗環境と本圃の温度・光・水分条件の差

などが重なりやすくなります。

根が十分に動き出さないまま気温や地温が下がると、新葉が展開しない、生育が止まる、株ごとの差が広がるといった症状につながります。


秋冬作の活着で、まず見直したい3つのポイント

  1. 水を与えすぎない

    活着が悪いと灌水量を増やしたくなりますが、秋冬は蒸散量が落ちるため、過湿になりやすい時期でもあります。

    水分が多すぎると根域の酸素が不足し、かえって新根が動きにくくなることがあります。
    「乾かさない」と「常に湿らせる」は別です。

  2. 気温だけでなく地温を見る

    秋冬作では、地上部が元気そうでも、地温が下がって根の動きが鈍くなっている場合があります。

    定植後の生育が止まっている場合は、気温だけでなく根域温度も確認します。

  3. 定植前から苗の状態を整える

    活着対策は、定植してから始めるものではありません。

    育苗中に根鉢を形成し、極端な徒長や根詰まりを避け、定植後すぐに新しい根を伸ばせる苗にしておくことが重要です。


活着は「根だけ」の問題ではない

活着というと根張りに目が向きますが、植物の中では根だけが単独で動いているわけではありません。
定植による環境変化を受けると、植物は根の発達だけでなく、

  • 水分・養分獲得

  • 光合成

  • 酸化還元バランス

  • ストレス応答

  • 生長と防御のバランス

などを調整しながら、新しい環境へ適応します。

つまり活着を安定させるには、根を伸ばすことに加えて、植物全体が環境変化へ適応できる状態を整えることも重要です。


そこで注目される「グルタチオン」

グルタチオンは、植物自身も体内に持っている3つのアミノ酸からなる物質です。
植物では、酸化還元状態の調節や活性酸素の制御、環境ストレスへの応答など、さまざまな生理機能との関係が研究されています。
WAKUではさらに、グルタチオンと環境ストレスへの応答、根の発達、光合成、養分獲得との関係に着目しています。

WAKUFUL(ワクフル)は、酸化型グルタチオンを活用した農業用バイオスティミュラントです。

WAKUFULについて詳しくはこちら


WAKUFULは、定植後の「環境変化への適応」を支える

WAKUFULは、単に「根を伸ばすための資材」ではありません。
高温、低温、乾燥など環境が変化する中で、植物自身が状態を調整する仕組みを支えることを目的としています。

秋冬作では、

育苗期の残暑 → 定植 → 気温・地温低下

という大きな環境変化があります。

そのため、定植後だけでなく、育苗段階から植物の状態を整えておくという使い方も重要です。


豊橋市のキャベツ試験では、育苗期からWAKUFULを施用

愛知県豊橋市のキャベツ生産者では、猛暑による活着不良や、乾燥・長雨による欠株が課題となっていました。
そこで、WAKUFULを1,000倍に希釈し、育苗期1回、定植後2回の計3回施用しました。

その結果、育苗時点で、

苗丈 +31.2%
葉長 +22.6%
バイオマス重 +13.3%

となり、根張りについても改善が確認されました。

さらに収穫時には、収穫できた株数が対照区より17%増加。生存率と平均重量から算出した期待収量は、対照区比+32%となりました。
この事例でも、定植後だけではなく、育苗期から根と植物全体の状態を整えるという考え方がポイントになっています。

※試験結果は当該試験条件下で得られたものであり、作物・栽培環境・施用条件等によって結果は異なります。


秋冬作の活着対策は「定植前」から考える

秋冬作では、残暑から低温へと環境が大きく変化します。

そのため、

水分管理
+ 地温管理
+ 苗の状態
+ 植物自身の環境適応

をセットで考えることが重要です。

WAKUFULは、植物自身の環境適応に関わるグルタチオンを活用し、定植・活着・初期生育を支えるという考え方のバイオスティミュラントです。

作物や作型に合わせた施用方法、試験事例については、お気軽にお問い合わせください。


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この記事を書いた人

Yuta Nakamura

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